ARM ARMホールディングス

米国株

商号:Arm Holdings

市場:NASDAQ

ARMのビジネスモデル

ARM事業内容

スマートフォン、サーバー、車などのプロセッサの設計をする半導体ファブレス企業。ソフトバンクグループの子会社。

「自社でCPUを製造せず、CPUの設計(IP)をライセンスする」というビジネスモデル。

ARMのビジネスモデル

自社のテクノロジーをライセンス提供。顧客企業は、アームの技術へのアクセスに対してライセンス料を支払い、さらにその技術を搭載したチップ1個ごとにロイヤリティーを支払う。

ライセンス料の金額は通常、ライセンス対象となるアームの技術の量、期間に応じて決まる。

課金方法は2種類。

一つは、ATA(アーム・トータル・アクセス)というサブスクリプション型のビジネスモデルで、顧客はアームの技術ポートフォリオの大部分にアクセス可能。

もう一つ はAFA(アーム・フレキシブル・アクセス)という従量課金型のビジネスモデルで、アクセス権、設計権など必要なサポートを提供し、製造プロジェクトごとに料金が発生。

近年は大口顧客がATAに移行。ATAが複数年にわたるサブスクリプション型ライセンスモデルであるため、アームにとっては長期的な収益の確保にもつながっている。

チップ当たりのロイヤルティー収入はチップの販売価格に紐付き、チップにアームベースのプロセッサーが多く含まれるほど、使用に応じてロイヤリティーは上昇。

スマートフォンやデータセンター向けサーバーにおいては、前世代の「Armv8」から 最新CPU技術である「Armv9」への移行が 進んでおり、2024年度における「Armv9」 の標準的なロイヤルティー単価は、「Armv8」の役2倍になった。

アームの現在のロイヤリティー収入の半分は10年以上前に発売された商品であり、現在の投資は将来的なロイヤリティーの積み上げとなる。

ARM優位性

1. 消費電力が非常に低い

ARMがここまで普及した最大の理由は消費電力の低さ。

ARMは最初から、少ない電力、少ない発熱、小さいチップを重視して設計。

そのため、スマートフォン・タブレット・ウェアラブル・IoTではほぼ標準になっている。

例えばスマホでは、数時間ではなく1日以上バッテリーが持つことが求められるため、ARMの設計が非常に適している。

2. ライセンスビジネスなので世界中の企業が採用できる

ARMはCPUを作らず、設計だけを提供し、Apple、Qualcomm、MediaTek、Samsung Electronics、NVIDIA、Amazonなどが独自CPUを開発。

つまり、「ARM=CPU設計の共通プラットフォーム」になっている。

3. ソフトウェア資産が圧倒的

現在世界では年間数百億個規模のARMベースチップが出荷されている。

そのため、OS、アプリ、開発ツール、コンパイラなどがARM向けに大量に最適化されている。

一度このエコシステムができると、新しいCPUアーキテクチャへ移行するコストが高くなる。

4. データセンターでも急速に普及

以前は、サーバー=Intelだったが、AI時代のデータセンターでは電気代・冷却費が非常に重要。

そこで、AmazonのGravitonやNVIDIAのGrace CPUなど消費電力を抑えやすいARMベースCPUが急速に増えている。

ARMとインテルの違い
ARMIntel(x86)
低消費電力重視高性能重視から発展
ライセンス事業自社でCPUを設計・製造・販売
多くの企業が採用主にIntelとAMDが採用
スマホ市場で圧倒的PC市場で長年優位
AIサーバーでも普及拡大サーバー市場で依然大きなシェア

5. AI時代との相性

AIサーバーではGPUだけではなく、GPUへデータを送ったりOSを動かすCPUも必要。

現在、NVIDIA Grace、AWS Graviton、Microsoft Cobalt、Google Axionなど、大手クラウド企業が次々とARMベースCPUを採用。

ARMの最大の強み

ARMの最大の強みは、半導体メーカー同士が競争するほどARMも利益を得られること。

例えば、

  • QualcommのCPUが売れてもARMにロイヤルティが入る
  • NVIDIAのCPUが売れてもARMにロイヤルティが入る
  • AmazonのGravitonが増えてもARMにロイヤルティが入る

という構造になっている。

つまりARMは「CPUメーカー」ではなく、「CPU設計の基盤」を提供する企業で、特定メーカーの勝敗だけでなく、ARMアーキテクチャ全体の採用拡大が収益につながる点が、他の半導体企業にはない大きな優位性。

ARM 業績

売上営業利益経常利益
2025年3月40億ドル8.3億ドル7.2億ドル
2024年3月32億ドル1.1億ドル2.1億ドル
2023年3月26.7億ドル6.7億ドル6.7億ドル
2022年3月27億ドル6.3億ドル7.8億ドル
2021年3月20億ドル2.3億ドル6.9億ドル
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